大事なのは, 物そのもののデザインではなく, その物によって周りに生まれる目には見えない空気をデザインする事だと思います。それは物と物との間に生じる空間であり、また、そこにできる関係性です。
ある空間を想定する時、そこにある椅子、テーブル、照明など、その間には関係性が生じ、その個々のものを立体的に線でつないでいくとその線は星座のように空間に浮かび上がります。 星座にそれぞれ特有のストーリーがあるように、そのストーリーを創造する事こそがデザイナーの使命ではないかと思っています。

また、それを最も効果的に実現する為に、使う素材は最小限に抑え、加える手数も限りなく少なくすることが大切だと考えています。


山中一宏